葛の葉抄　只野真葛ものがたり 文春文庫　な２－５４

葛の葉抄　只野真葛ものがたり 文春文庫　な２－５４
文藝春秋
永井／路子∥著

藩医・工藤平助の娘あや子、後の只野真葛は、家の没落や結婚の失敗などの幾多の苦難をのりこえ、自由で鮮やかな個性輝く随筆を残した。封建社会の束縛の中で力強く生きた女流作家の生涯を華麗な筆致で描く。
『赤蝦夷風説考』を上申した伊達藩藩医・工藤平助を父に持つあや子。最初の結婚は失敗し、その後、家の没落などの苦難を乗り越え、二度目の夫のもとで「書く」喜びに出会い、只野真葛を名乗る。封建社会の中、誰にも束縛されない自由闊達な文章、社会批判で滝沢馬琴も驚かせたその半生を生き生きと描いた歴史長篇。

永井　路子（ナガイ　ミチコ）大正１４（１９２５）年、東京に生れる。東京女子大学国語専攻部卒業。小学館勤務を経て文筆業に入る。昭和４０年、「炎環」で第５２回直木賞受賞。５７年、「氷輪」で女流文学賞受賞。５９年、第３２回菊池寛賞受賞。６３年、「雲と風と」で吉川英治文学賞受賞。平成２１年、「岩倉具視」で毎日芸術賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

Artikelnummer / ISBN: 9784167906788